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第77回野間文芸賞受賞!

第77回野間文芸賞受賞!

中村文則さんの『列』(「群像」2023年7月号掲載)が、第77回野間文芸賞を受賞しました!

『列』(講談社2023年10月刊)

男はいつの間にか、奇妙な列に並んでいた。
先が見えず、最後尾も見えない。そして誰もが、自分がなぜ並んでいるのかわからない。
男は、ある動物の研究者のはずだった。

現代に生きる人間の姿を、深く、深く見通す――。

競い合い、比べ合う社会の中で、私達はどう生きればいいのか。
この奇妙な列から、出ることはできるのだろうか。
ページをめくる手が徐々に止まらなくなる、最高傑作の呼び声も高い、著者渾身の一作。


第77回野間文芸賞受賞!

中村文則(なかむら・ふみのり)

1977年愛知県生まれ。福島大学卒業。2002年「銃」で第34回新潮新人賞を受賞しデビュー。04年『遮光』(新潮社)で第26回野間文芸新人賞、05年「土の中の子供」で第133回芥川龍之介賞、10年『掏摸スリ』(河出書房新社)で第4回大江健三郎賞を受賞。『掏摸スリ』の英訳版『THE THIEF』が米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」で2012年の年間ベスト10小説に選ばれる。『悪と仮面のルール』(講談社)の英訳版『EVIL AND THE MASK』が同紙で2013年の年間ベスト10ミステリーに選ばれる。14年、米国のDavid L. Goodis賞を受賞。16年『私の消滅』(文藝春秋)で第26回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞など。
他の著書に『何もかも憂鬱な夜に』(集英社)、『去年の冬、きみと別れ』(幻冬社)、『教団X』(集英社)、『あなたが消えた夜に』(毎日新聞出版)、『R帝国』(中央公論新社)、『カード師』(朝日新聞出版)など多数。エッセイ集に『自由思考』(河出書房新社)、対談集に『自由対談』(河出書房新社)がある。
(写真=森 清)


第171回芥川賞受賞!

第171回芥川賞受賞!

松永K三蔵さんの「バリ山行(「群像」2024年3月号掲載)が、第171回芥川賞を受賞しました!

『バリ山行』(講談社2024年7月刊)

古くなった建外装修繕を専門とする新田テック建装に、内装リフォーム会社から転職して2年。会社の付き合いを極力避けてきた波多は同僚に誘われるまま六甲山登山に参加する。その後、社内登山グループは正式な登山部となり、波多も親睦を図る目的の気楽な活動をするようになっていたが、職人気質で職場で変人扱いされ孤立しているベテラン社員妻鹿があえて登山路を外れる難易度の高い登山「バリ山行」をしていることを知ると……。

「山は遊びですよ。遊びで死んだら意味ないじゃないですか! 本物の危機は山じゃないですよ。街ですよ! 生活ですよ。妻鹿さんはそれから逃げてるだけじゃないですか!」(本文より抜粋)

会社も人生も山あり谷あり、バリの達人と危険な道行き。圧倒的生の実感を求め、山と人生を重ねて瞑走する純文山岳小説。


第171回芥川賞受賞!

松永K三蔵(まつなが・けー・さんぞう)

1980年茨城県生まれ。兵庫県西宮市在住。関西学院大学文学部卒。2021年「カメオ」が群像新人文学賞優秀作となる。


第76回野間文芸賞受賞!

第76回野間文芸賞受賞!

川上弘美さんの「恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ」(「群像」連載)が、第76回野間文芸賞を受賞しました!

『恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ』(講談社2023年8月刊)

あ、また時間に捕まえられる、と思った。
捕まえられるままに、しておいた。

小説家のわたし、離婚と手術を経たアン、そして作詞家のカズ。
カリフォルニアのアパートメンツで子ども時代を過ごした友人たちは、
半世紀ほどの後、東京で再会した。
積み重なった時間、経験、恋の思い出。
それぞれの人生が、あらたに交わり、移ろっていく。

じわり、たゆたうように心に届く大人の愛の物語。


第76回野間文芸賞受賞!

川上弘美(かわかみ・ひろみ)

1958年生まれ。94年「神様」で第1回パスカル短篇文学新人賞を受賞。96年「蛇を踏む」で第115回芥川龍之介賞、99年『神様』(中央公論新社)で第9回紫式部文学賞と第9回Bunkamuraドゥマゴ文学賞、2000年『溺レる』(文藝春秋)で第11回伊藤整文学賞と第39回女流文学賞、01年『センセイの鞄』(平凡社)で第37回谷崎潤一郎賞、07年『真鶴』(文藝春秋)で芸術選奨文部科学大臣賞、15年『水声』(文藝春秋)で第66回読売文学賞、16年『大きな鳥にさらわれないよう』(講談社)で第44回泉鏡花文学賞を受賞。
他の著書に『ニシノユキヒコの恋と冒険』(新潮社)、『ハヅキさんのこと』(講談社)、『風花』(集英社)、『どこから行っても遠い町』(新潮社)、『神様 2011』(講談社)、『七夜物語』(朝日新聞出版)、『なめらかで熱くて甘苦しくて』(新潮社)、『森へ行きましょう』(日本経済新聞出版社)、『某』(幻冬舎)、『三度目の恋』(中央公論新社)などがある。

(写真=森 清)