![]() | 【連作】小川洋子 【中篇一挙掲載】青木淳悟 小砂川チト 村雲菜月 【『マルクス解体 プロメテウスの夢とその先』刊行記念】斎藤幸平 【New Manual】山内マリコ 【『「誰でもよいあなた」へ——投壜通信』刊行記念】伊藤潤一郎 町屋良平 【秋のエッセイフェス】 【最終回】小川公代 田中純 古井由吉 【本の名刺】長嶋有 |
群像2023年12月号(11月7日発売) 特別定価1550円:A5版 |
【連作】小川洋子 【中篇一挙掲載】青木淳悟 小砂川チト 村雲菜月 | |
小川洋子さんの連作「耳たぶに触れる」は、VRアニメーション『耳に棲むもの』から生まれた物語第二弾。中篇一挙掲載は、青木淳悟さん「春の苺」、小砂川チトさん「猿の戴冠式」、村雲菜月さん「コレクターズ・ハイ」の3本をお届けします。 *** 小川洋子さん「耳たぶに触れる」 〝早泣き競争〟で男が涙を流す瞬間、僕はシャッターを押した。彼は何を思い浮かべて泣いたのだろう。VRアニメーション『耳に棲むもの』から生まれた物語。 *** 青木淳悟さん「春の苺」 父が亡くなって五年が経ち、埼玉の実家をたびたび訪れては、あてどなくそこへ滞在するということが増えていた。亡き父の痕跡と日々の負い目を感じ、なにかを言いそびれたまま過ぎる生活と家族の記憶を描く。 *** 小砂川チトさん「猿の戴冠式」 ある事件以降、引きこもっていた競歩選手のしふみは、テレビの中に「おねえちゃん」を見つけ動植物園へ向かう。わたしたちには、わたしたちだけに通じる〝おまじない〟があった。群像新人文学賞受賞第一作。 *** 村雲菜月さん「コレクターズ・ハイ」 なにゅなにゅオタクの私、クレーンゲームオタクの森本さん、髪オタク美容師の品田。その愛は一方通行だったはずなのに、気がつけば歪んだトライアングルから抜け出せなくなっていて——。執着の暴走に恐怖する、衝撃の群像新人文学賞受賞第一作。 *** |
【『マルクス解体 プロメテウスの夢とその先』刊行記念】斎藤幸平 | |
今年2月に英語で出版された斎藤幸平さんの『Marx in the Anthropocene』を、日本語に翻訳した『マルクス解体 プロメテウスの夢とその先』。その刊行を記念して、斎藤幸平さんのロングインタビューを掲載(聞き手・構成=斎藤哲也さん)。新時代のグランドセオリーが、ここにあります。 *** 斎藤幸平さん(聞き手・構成:斎藤哲也さん)「資本主義の先にあるもの」 人新世から未来へ向かうための新たなグランドセオリーとは。英国で出版された自著の日本語版をめぐるロングインタビュー。 *** |
【New Manual】山内マリコ | |
文×論×服のクロスオーバー「New Manual」には山内マリコさんが登場。「ワンピース旅をする」をご寄稿いただきました。 *** 山内マリコさん「ワンピース旅をする」 戦争があり復興があって、街にはじめて開店した洋装店でそのワンピースは作られた。やがてふたたび戦争が起こり、新しい世界が訪れて……。一枚の洋服がたどる地球の未来。 *** |
【『「誰でもよいあなた」へ——投壜通信』刊行記念】伊藤潤一郎 町屋良平 | |
伊藤潤一郎さん『「誰でもよいあなた」へ——投壜通信』刊行を記念し、町屋良平さんによる書評と、著者による「本の名刺」を掲載。 *** 町屋良平さん「小説にとっての庭、そして「誰でもよいあなた」」 * 伊藤潤一郎さん「本の名刺」 *** |
【秋のエッセイフェス】 | |
今号はエッセイも盛りだくさん。「秋のエッセイフェス」に、11名の方に参加いただきました。 *** 石田光規さん「恋愛アニメの雪月花」 * 久保勇貴さん「星座が街に溶け込めば」 * 﨑川修さん「断ち切られた悲しみ」 * 末木新「「#国は安楽死を認めてください」について、どう考えるべきか」 * 武塙麻衣子さん「スナック涼のこと」 * 寺本愛さん「「おいしい」のリハビリ」 * 頭山ゆう紀さん「海を眺める」 * 徳田功さん「研究の愉しみ」 * ひらいめぐみさん「ふたつか、ひとつか」 * 牧野智和さん「「教養としての」とは何なのか」 * ユリ・アボさん「仏前のフェミニズム」 *** |
【最終回】小川公代 田中純 古井由吉 【本の名刺】長嶋有 | |
小川公代さん「翔ぶ女たち」、田中純さん「磯崎新論」、古井由吉さん「こんな日もある 競馬徒然草」が続々と完結・最終回を迎えています。「本の名刺」は10月26日に『トゥデイズ』を刊行された長嶋有さんにご寄稿いただきました。 *** 小川公代さん「翔ぶ女たち 「ザ・グレート・ウォー」———女たちの語りに耳をすます」 「傷」を抱える脆弱な人間は、いかにして戦争に傾く父権的な社会から「個」を奪われずに生きのびられるか。フェミニストとして生きる葛藤を抱えながら、世界に羽ばたく「彼女たち」を愛と祝福で包みこむ。 *** 田中純さん「磯崎新論」 作者にも解答できない謎が存在する。仕事が多岐多彩にわたる「磯崎新」という謎に迫る本格評論がついに完結。 *** 古井由吉さん「こんな日もある 競馬徒然草」 天気が毎日変わるように、勝つ日もあれば負ける日もある。競馬も人生も、続いていく。 *** 長嶋有さん「本の名刺」 *** |
井戸川射子(いどがわ・いこ)1987年生まれ。関西学院大学社会学部卒業。2018年、第一詩集『する、されるユートピア』を私家版にて発行。2019年、同詩集にて第24回中原中也賞を受賞。2021年、小説集『ここはとても速い川』で第43回野間文芸新人賞受賞。著書に『する、されるユートピア』(青土社)、『ここはとても速い川』(講談社)、詩集『遠景』(思潮社)がある。2023年、『この世の喜びよ』(講談社)で第168回芥川賞を受賞。 |
松浦理英子さんの『ヒカリ文集』が第75回野間文芸賞を受賞しました! 『ヒカリ文集』(講談社2022年2月刊)二年前、東北で横死した劇作家兼演出家の破月悠高。妻の久代がその未完成の遺作を発見した。学生時代に夫妻も所属していた劇団NTRをモデルにしたその戯曲を読んだ久代は、同じく劇団員だった鷹野裕に声を掛ける。「裕、あの戯曲の続き書かない?」
| |
松浦理英子(まつうら・りえこ)作家。1958年、愛媛県松山市生まれ。青山学院大学文学部卒業。1978年「葬儀の日」で第47回文學界新人賞を受賞しデビュー。94年『親指Pの修業時代』で第33回女流文学賞、2008年『犬身』で第59回読売文学賞、17年『最愛の子ども』で第45回泉鏡花文学賞を受賞。他の著書に『セバスチャン』(文藝春秋)、『ナチュラル・ウーマン』(トレヴィル)、『裏ヴァージョン』(筑摩書房)、『奇貨』(新潮社)などがある。 |
町屋良平さんの『ほんのこども』が第44回野間文芸新人賞を受賞しました! 『ほんのこども』(講談社2021年11月刊)横溢する暴力と身体、無垢なる魂の軌跡。「やさしく恋するみたいに他の人体を壊す」
| |
町屋良平(まちや・りょうへい)1983年、東京都生まれ。2016年、『青が破れる』で第53回文藝賞を受賞。2019年、『1R1分34秒』で第160回芥川龍之介賞を受賞。 |
![]() |
レンマ学 |
中沢新一 |
2019年 |
8月8日発売 |
![]() |
窓の外を見てください |
片岡義男 |
2019年 |
7月24日発売 |
![]() |
掃除婦のための手引き書 |
ルシア・ベルリン 岸本佐知子・訳 |
2019年 |
7月10日発売 |
![]() |
川っぺりムコリッタ |
荻上直子 |
2019年 |
6月27日発売 |