群像2024年7月号

【創作・最終回】柴崎友香


【「論」の遠近法2024】小川公代 工藤庸子 小峰ひずみ 永井玲衣 長﨑健吾 福嶋亮大 水上文 三宅香帆 渡邊英理 ユリ・アボ


【新連載】小川哲 酒井順子 立川小春志


【New Manual・最終回】金原ひとみ【レポ漫画】増村十七


【最終回】安藤礼二 井戸川射子

群像2024年7月号6月7日発売)
特別定価1650円:A5版

【創作・最終回】柴崎友香

巻頭は、柴崎友香さんの連作「帰れない探偵」。これまでにないまったく新しい「探偵小説」が、ついに完結です。「これは、今から十年くらいあとの話。」最後までお楽しみください。

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柴崎友香さん「帰れない探偵 帰れない街の探偵」

十年と少し前に離れたこの街。何が変わって、何が変わらないのか。揺れ動く世界の中で。まったく新しい「探偵小説」、完結。

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【「論」の遠近法2024】小川公代 工藤庸子 小峰ひずみ 永井玲衣 長﨑健吾 福嶋亮大 水上文 三宅香帆 渡邊英理 ユリ・アボ

毎年恒例の批評総特集。「論」の遠近法2024では、「考えるきっかけ」を与えてくれる10本の批評分をお届けします。

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小川公代さん「ケアの現在地――『虎に翼』から『エゴイスト』まで」

書いているときは、極力スライムであろうとした――。〝ケア〟を行き渡らせようとする文学作品、映画、ドラマの読み解きを行ってきた著者によるケアの現在地点。

工藤庸子さん「文学ノート・大江健三郎 神話・歴史・伝承――『万延元年のフットボール』『同時代ゲーム』」

リリーディングは終わらない。最終回では「文学の狂気」の臨界点に立つ『同時代ゲーム』に迫る。

小峰ひずみさん「議会戦術論――安倍晋三の答弁を論ず」

安倍晋三元首相の論敵への「いじり」。それは議場にお笑い的コミュニケーションを持ち込むという「戦術」であった。「ひとりの活動家」として戦術論を語り、現代日本の政治を問い直す。

永井玲衣さん「せんそうを知っているわたしたち」

知っているということは、関係しているということだ――。戦争の時代と言われるいま、わたしたちは何からはじめればいいのだろう。

長﨑健吾さん「計画する先祖たちの神話」

自身の死後を見越し、未来の子孫たちの幸福を講ずるのに必要なのは《計画》の理念だった。近代の思想家としての柳田國男の軌跡をたどり直す。

福嶋亮大さん「量子化する〈戦後〉の認識――東アジアから考える」

惰性的に使われてしまう「戦後」という言葉。硬直し貧困化した歴史認識を再起させるために、いま必要なこと。

水上文さん「批評と倫理」

批評とは何か。論じる「私」はその時どのような立ち位置にあるのか。

三宅香帆さん「「夫」になれない男たち――『君たちはどう生きるか』『街とその不確かな壁』そして『【推しの子】』」

「父の不在」。昨今のフィクションを貫く潮流が意味するものとは? 映画から小説、アニメまで、日本を席巻したヒット作から考察する。

渡邊英理さん「未完の晩年様式、未決の「アジア的想像力」」

新たに文芸文庫化される中上健次『異族』をめぐって。中上の「晩年様式」の可能性がつなげる回路とはなにか。

ユリ・アボさん「編集後記、あるいは未完の物語」

日本のジェンダーに関する議論で頻繁に使われる言葉を冠した雑誌、『IWAKAN』。昨年末の活動停止までに刊行された7冊は、どのような思いから編集され積み重なってきたのか。

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【新連載】小川哲 酒井順子 立川小春志

新連載エッセイが3本。「小説」について考察する、小川哲さん「小説を探しにいく」。手習いにまつわるエッセイ、酒井順子さん「習い事だけしていたい」。昨年真打ちに昇進した立川小春志さんが落語にとどまらない日常を描く「ストーリーワイズ」。いずれも見逃せません。

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小川哲さん「小説を探しにいく」

この世の中にはさまざまな「小説法」がある。著者にも、読者にも。

酒井順子さん「習い事だけしていたい」

私たちは老いも若きも習うことに忙しい。大人になってから「習い事」に魅せられたエッセイストが分け入る手習いの森。

立川小春志さん「ストーリーワイズ」

人間としての生き様を深め、芸人として身を立てる。落語家修行の日々を綴る連載、幕開き。

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【New Manual・最終回】金原ひとみ【レポ漫画】増村十七

これまで多様な作家にご寄稿いただいてきた、文×論×服のクロスオーバー「New Manual」。最終回は金原ひとみさん「ディスコネクテッド」です。増村十七さんによるレポ漫画「100分de名言を求めて」が久々の登場。今回は宮本常一『忘れられた日本人』をお届けします。

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金原ひとみさん「ディスコネクテッド」

画面越しに彼が掲げるのはおじいちゃんからもらったという緑色のミリタリー風コートで、私は彼の洋服の整理を手伝っている。遠距離恋愛がもうじき終わる。

増村十七さん「100分de名言を求めて」

高度経済成長期に消えゆく人々の生活を書き留めようとした民俗学者がいた。今月の「100分de名著」は、宮本常一『忘れられた日本人』。

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【最終回】安藤礼二 井戸川射子

安藤礼二さん「空海」、井戸川射子さん「無形」が最終回を迎えています。単行本も楽しみにお待ちください。唐十郎さん、ポール・オースターさんが逝去されました。島田雅彦さん、小野正嗣さんに追悼文をご寄稿いただいております。謹んでお悔やみを申し上げます。

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安藤礼二さん「空海」

あらゆるものは「空」から生まれ、あらゆるものは「空」へと還る。空海の芸術表現を完結させたものの正体。

井戸川射子さん「無形」

思い出は、四方どこからでも入れる建物だ、結局全て、何も取り返しのつくことなどなく、時は過ぎていきっ放しで。変わりにくいものを頼りにして、変わりゆく日を続けていく。

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