第76回野間文芸賞受賞!
川上弘美さんの「恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ」(「群像」連載)が、第76回野間文芸賞を受賞しました! 『恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ』(講談社2023年8月刊) あ、また時間に捕まえられる、と思った。 小説家のわたし、離婚と手術を経たアン、そして作詞家のカズ。 じわり、たゆたうように心に届く大人の愛の物語。 | |
川上弘美(かわかみ・ひろみ)1958年生まれ。94年「神様」で第1回パスカル短篇文学新人賞を受賞。96年「蛇を踏む」で第115回芥川龍之介賞、99年『神様』(中央公論新社)で第9回紫式部文学賞と第9回Bunkamuraドゥマゴ文学賞、2000年『溺レる』(文藝春秋)で第11回伊藤整文学賞と第39回女流文学賞、01年『センセイの鞄』(平凡社)で第37回谷崎潤一郎賞、07年『真鶴』(文藝春秋)で芸術選奨文部科学大臣賞、15年『水声』(文藝春秋)で第66回読売文学賞、16年『大きな鳥にさらわれないよう』(講談社)で第44回泉鏡花文学賞を受賞。 (写真=森 清) |
第77回毎日出版文化賞受賞!
多和田葉子さんの『太陽諸島』(「群像」連載)が第77回毎日出版文化賞<文学・芸術部門>を受賞しました! 『太陽諸島』(講談社2022年10月刊) ヨーロッパで移民として生きるため、自家製の言語「パンスカ」をつくり出したHirukoは、消えてしまった故郷の島国を探して、仲間たちと共に船の旅に出る。一行を乗せた船はコペンハーゲンからバルト海を東へ進むが、沿岸の港町では次々と謎めいた人物が乗り込んできて――。 言葉で結びついた仲間たちの、時空を超えた出会いと冒険を描く、多和田葉子の新たな代表作。 | |
多和田葉子(たわだ・ようこ)小説家、詩人。1960年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。ハンブルク大学大学院修士課程修了。文学博士(チューリッヒ大学)。1982年よりドイツに在住し、日本語とドイツ語で作品を手がける。1991年『かかとを失くして』で群像新人文学賞、1993年『犬婿入り』で芥川賞、2000年『ヒナギクのお茶の場合』で泉鏡花文学賞、2002年『球形時間』でBunkamuraドゥマゴ文学賞、2003年『容疑者の夜行列車』で伊藤整文学賞、谷崎潤一郎賞、2005年にゲーテ・メダル、2009年に早稲田大学坪内逍遙大賞、2011年『尼僧とキューピッドの弓』で紫式部文学賞、『雪の練習生』で野間文芸賞、2013年『雲をつかむ話』で読売文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。2016年にドイツのクライスト賞を日本人で初めて受賞し、2018年『献灯使』で全米図書賞翻訳文学部門、2020年朝日賞など受賞多数。著書に『ゴットハルト鉄道』『飛魂』『エクソフォニー 母語の外へ出る旅』『旅をする裸の眼』『ボルドーの義兄』『地球にちりばめられて』『星に仄めかされて』などがある。2023年11月、『太陽諸島』(講談社)で第77回毎日出版文化賞を受賞。 (写真=Elena Giannoulis) |
第168回芥川賞受賞!
井戸川射子(いどがわ・いこ)1987年生まれ。関西学院大学社会学部卒業。2018年、第一詩集『する、されるユートピア』を私家版にて発行。2019年、同詩集にて第24回中原中也賞を受賞。2021年、小説集『ここはとても速い川』で第43回野間文芸新人賞受賞。著書に『する、されるユートピア』(青土社)、『ここはとても速い川』(講談社)、詩集『遠景』(思潮社)がある。2023年、『この世の喜びよ』(講談社)で第168回芥川賞を受賞。 |