群像2023年11月号

【新連載】高橋源一郎 【連作】小池昌代

高橋源一郎さんの新連載がスタートします。

小池昌代さんの連作「乳母の恋」は、主人公が20代を費やした男の話。

 

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高橋源一郎さん「オオカミの」

アリス、ハック・フィン、ピーター・パン……、大人になるためにヒトは何をチョウセイするのだろう。 エピソード0「オオカミの」からこぼれ落ちたいくつもの「の」が、新たな小説の地平を拓く。

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小池昌代さん「乳母の恋」

わか子が二十代を費やした男、F。彼が好きだった海にわか子は潜ったことはない。 あんな男に、なぜ自分は惚れたのだろうか。波の音がするそこに、死んだはずのFが立っていた。

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【刊行記念】金原ひとみ『ハジケテマザレ』 中村文則『列』 古川日出男『の、すべて』

今号は刊行記念特集が3つ。金原ひとみさん『ハジケテマザレ』は島口大樹さんの書評と、金原さんには「本の名刺」を。中村文則さん『列』の書評は蜂飼耳さん。中村さんには「本の名刺」とインタビュー(聞き手は中条省平さん)をお願いしました。古川日出男さん『の、すべて』の批評は波戸岡景太さんに。小澤英実さんが聞き手となった古川さんのインタビューもぜひ。

 

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島口大樹さん「「普通」から「普通」へと移ろう」

金原ひとみさん「本の名刺」

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中村文則さん(聞き手:中条省平さん)「不寛容な時代の欲望」

現代的でありながら普遍的な人間や社会の姿を、シチュエーションそのもので表現する。中村文則が追い求める小説の理想とは。

蜂飼 耳さん「その列はいったい何の列なのか」

中村文則さん「本の名刺」

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古川日出男さん(聞き手:小澤英実さん)「デッドエンドな未来の出口を探す」

作家デビュー二十五周年。古川日出男がこの時代「の、すべて」に挑む、 恋愛小説にして政治小説にして前代未聞の予言的伝記文学に込めた覚悟とは。

波戸岡景太さん「文学(と政治)のためのMission:Impossible 古川日出男『の、すべて』を読む」

小説のために、己の「語り」のスタントの質を高めてきた古川日出男の「作家的センス」はどこから来るのか。 歴史と共鳴する物語の圧倒的な魅力に迫る。

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【New Manual】北方謙三 【特報】田中純

「New Manual」には、なんとあの北方謙三さんが登場!

田中純さん「磯崎新論」第23回は、連載+特報の豪華版でお届けします。


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北方謙三さん「されどジーンズ」

彼の記憶が放射し積み重なるそのとき、傍らにはいつもジーンズがあった。身に纏う味わい、褪せることの歴史に思いを寄せる。

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田中 純さん「磯崎新論」

これは、インタビューや回想で語られた、若き磯崎新の手によるイラストではないのか。ふだんの連載+特報としてお届けする。

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【最終回】工藤庸子 羽田圭介 毬矢まりえ×森山恵 鷲田清一

工藤庸子さんは第Ⅱ部完結、羽田圭介さん、毬矢まりえさん×森山恵さん、鷲田清一さんの連載も完結を迎えています。


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工藤庸子さん「文学ノート・大江健三郎 Ⅱ 沸騰的なような一九七〇年代 大江健三郎/蓮實重彥」

日本の戦後民主主義は、日本語の「政治的理性」は、女性の問題を置き去りにした。文学(研究)もまた?  言語の「政治的理性」の変革を、わたしたちは希求しなければならない――。渾身の「文学ノート」第Ⅱ部完結。

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羽田圭介さん「タブー・トラック」

時代によって変わる価値観の、私たちは何を疑い、何を信じればいいのか。人類に残された道をタブートラックがひた走る。

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毬矢まりえさん×森山 恵さん「レディ・ムラサキのティーパーティー 姉妹訳 ウェイリー源氏物語」

DNA、ことば、そして物語という壮大な、未来につづいていく「らせん」の輝き。 『源氏物語 A・ウェイリー版』全四巻の翻訳完結という大仕事を成し遂げた姉妹の、熱中と興奮の渦、愛と幸福に満ちた道のり。

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鷲田清一さん「所有について」

「ほかならぬこのわたし」から「これはわたしのものだ」へには見えない飛躍があった。主体と存在、そして所有。重ねられた省察は、われわれを西欧近代的思惟が形成してきた「鉄のトライアングル」の拘束から解き放つ。

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【論点】上岡磨奈 【本の名刺】武田砂鉄

今月の「論点」は、上岡磨奈さんによる「アイドルと編集」。

武田砂鉄さんの新刊『なんかいやな感じ』についての「本の名刺」もぜひご覧ください。

 

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上岡磨奈さん「アイドルと編集  パーソナリティを見せるとはどういうことか」

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武田砂鉄さん「本の名刺」

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もくじ

文×論。

 

〈新連載・連作〉

  • 「オオカミの」高橋源一郎
  • 「乳母の恋」小池昌代

 

『ハジケテマザレ』 刊行記念

  • 「「普通」から「普通」へと移ろう」島口大樹
  • 「本の名刺」金原ひとみ

 

『列』 刊行記念

  • 「不寛容な時代の欲望」中村文則(聞き手:中条省平)
  • 「その列はいったい何の列なのか」蜂飼耳
  • 「本の名刺」中村文則

 

『の、すべて』 刊行記念

  • 「デッドエンドな未来の出口を探す」古川日出男(聞き手:小澤英実)
  • 「文学(と政治)のためのMission:Impossible 古川日出男『の、すべて』を読む」波戸岡景太

 

〈New Manual〉

  • 「されどジーンズ」 北方謙三

 

〈特報〉

  • 「磯崎新論」田中 純

 

続々完結・ 最終回

  • 「文学ノート・大江健三郎〔7〕Ⅱ 沸騰的なような一九七〇年代 大江健三郎/蓮實重彥」工藤庸子
  • 「タブー・トラック〔9〕」羽田圭介
  • 「レディ・ムラサキのティーパーティー 姉妹訳 ウェイリー源氏物語〔12〕」毬矢まりえ×森山恵
  • 「所有について〔27〕」鷲田清一

 

〈論点〉

  • 「アイドルと編集 パーソナリティを見せるとはどういうことか」上岡磨奈

 

〈本の名刺〉

  • 「本の名刺」武田砂鉄

 

〈連載〉

    • 「無形〔5〕」井戸川射子
    • 「B〔4〕」松浦寿輝
    • 「多頭獣の話〔14〕」上田岳弘
    • 「鉄の胡蝶は歳月は記憶は夢に彫るか〔63〕」保坂和志
    • 「ハザマの思考〔2〕」丸山俊一
    • 「セキュリティの共和国 戦略文化とアメリカ文学〔3〕」新田啓子
    • 「星になっても〔3〕」岩内章太郎
    • 「ゲは言語学のゲ〔4〕」吉岡乾
    • 「養生する言葉〔5〕」岩川ありさ
    • 「メタバース現象考 ここではないどこかへ〔5〕」戸谷洋志
    • 「言葉と物〔5〕」福尾匠
    • 「海をこえて〔4〕」松村圭一郎
    • 「群像短歌部〔5〕」木下龍也
    • 「チャンドラー講義〔6〕」諏訪部浩一
    • 「星沙たち、〔6〕」青葉市子
    • 「野良の暦〔13〕」鎌田裕樹
    • 「文化の脱走兵〔13〕」奈倉有里
    • 「庭の話〔16〕」宇野常寛
    • 「世界の適切な保存〔19〕」永井玲衣
    • 「なめらかな人〔20〕」百瀬文
    • 「地図とその分身たち〔24〕」東辻賢治郎
    • 「世界と私のA to Z〔21〕 」竹田ダニエル
    • 「こんな日もある 競馬徒然草〔33〕」古井由吉
    • 「現代短歌ノート二冊目〔37〕」穂村弘
    • 「日日是目分量〔39〕」くどうれいん
    • 「星占い的思考〔44〕」石井ゆかり
    • 「〈世界史〉の哲学〔151〕」大澤真幸
    • 「文芸文庫 の風景〔35〕」川勝徳重
    • 「文一の本棚〔5〕」乗代雄介

 

〈随筆〉

    • 「沈黙の創造性」石原真依
    • 「ジェンダー規範に抗うための広告観察」小林美香
    • 「テーマは自由」西郷甲矢人
    • 「ダイバーシティは誰の手に?」西倉実季
    • 「怒りと歓声、緊張と解放」松岡宗嗣
    • 「新しい人よ眼ざめよ」三浦亮太

 

〈書評〉

    • 奈倉有里『ことばの白地図を歩く 翻訳と魔法のあいだ』:三辺律子