群像2023年11月号(10月6日発売)
特別定価1550円
【新連載】高橋源一郎 【連作】小池昌代 | |
高橋源一郎さんの新連載がスタートします。 小池昌代さんの連作「乳母の恋」は、主人公が20代を費やした男の話。
*** 高橋源一郎さん「オオカミの」 アリス、ハック・フィン、ピーター・パン……、大人になるためにヒトは何をチョウセイするのだろう。 エピソード0「オオカミの」からこぼれ落ちたいくつもの「の」が、新たな小説の地平を拓く。 *** 小池昌代さん「乳母の恋」 わか子が二十代を費やした男、F。彼が好きだった海にわか子は潜ったことはない。 あんな男に、なぜ自分は惚れたのだろうか。波の音がするそこに、死んだはずのFが立っていた。 *** |
【刊行記念】金原ひとみ『ハジケテマザレ』 中村文則『列』 古川日出男『の、すべて』 | |
今号は刊行記念特集が3つ。金原ひとみさん『ハジケテマザレ』は島口大樹さんの書評と、金原さんには「本の名刺」を。中村文則さん『列』の書評は蜂飼耳さん。中村さんには「本の名刺」とインタビュー(聞き手は中条省平さん)をお願いしました。古川日出男さん『の、すべて』の批評は波戸岡景太さんに。小澤英実さんが聞き手となった古川さんのインタビューもぜひ。
*** 島口大樹さん「「普通」から「普通」へと移ろう」 金原ひとみさん「本の名刺」 *** 中村文則さん(聞き手:中条省平さん)「不寛容な時代の欲望」 現代的でありながら普遍的な人間や社会の姿を、シチュエーションそのもので表現する。中村文則が追い求める小説の理想とは。 蜂飼 耳さん「その列はいったい何の列なのか」 中村文則さん「本の名刺」 *** 古川日出男さん(聞き手:小澤英実さん)「デッドエンドな未来の出口を探す」 作家デビュー二十五周年。古川日出男がこの時代「の、すべて」に挑む、 恋愛小説にして政治小説にして前代未聞の予言的伝記文学に込めた覚悟とは。 波戸岡景太さん「文学(と政治)のためのMission:Impossible 古川日出男『の、すべて』を読む」 小説のために、己の「語り」のスタントの質を高めてきた古川日出男の「作家的センス」はどこから来るのか。 歴史と共鳴する物語の圧倒的な魅力に迫る。 *** |
【New Manual】北方謙三 【特報】田中純 | |
「New Manual」には、なんとあの北方謙三さんが登場! 田中純さん「磯崎新論」第23回は、連載+特報の豪華版でお届けします。
北方謙三さん「されどジーンズ」 彼の記憶が放射し積み重なるそのとき、傍らにはいつもジーンズがあった。身に纏う味わい、褪せることの歴史に思いを寄せる。 *** 田中 純さん「磯崎新論」 これは、インタビューや回想で語られた、若き磯崎新の手によるイラストではないのか。ふだんの連載+特報としてお届けする。 *** |
【最終回】工藤庸子 羽田圭介 毬矢まりえ×森山恵 鷲田清一 | |
工藤庸子さんは第Ⅱ部完結、羽田圭介さん、毬矢まりえさん×森山恵さん、鷲田清一さんの連載も完結を迎えています。
日本の戦後民主主義は、日本語の「政治的理性」は、女性の問題を置き去りにした。文学(研究)もまた? 言語の「政治的理性」の変革を、わたしたちは希求しなければならない――。渾身の「文学ノート」第Ⅱ部完結。 *** 羽田圭介さん「タブー・トラック」 時代によって変わる価値観の、私たちは何を疑い、何を信じればいいのか。人類に残された道をタブートラックがひた走る。 *** 毬矢まりえさん×森山 恵さん「レディ・ムラサキのティーパーティー 姉妹訳 ウェイリー源氏物語」 DNA、ことば、そして物語という壮大な、未来につづいていく「らせん」の輝き。 『源氏物語 A・ウェイリー版』全四巻の翻訳完結という大仕事を成し遂げた姉妹の、熱中と興奮の渦、愛と幸福に満ちた道のり。 *** 鷲田清一さん「所有について」 「ほかならぬこのわたし」から「これはわたしのものだ」へには見えない飛躍があった。主体と存在、そして所有。重ねられた省察は、われわれを西欧近代的思惟が形成してきた「鉄のトライアングル」の拘束から解き放つ。 *** |
【論点】上岡磨奈 【本の名刺】武田砂鉄 | |
今月の「論点」は、上岡磨奈さんによる「アイドルと編集」。 武田砂鉄さんの新刊『なんかいやな感じ』についての「本の名刺」もぜひご覧ください。
*** 上岡磨奈さん「アイドルと編集 パーソナリティを見せるとはどういうことか」 *** 武田砂鉄さん「本の名刺」 *** |
文×論。
〈新連載・連作〉
〈『ハジケテマザレ』 刊行記念〉
〈『列』 刊行記念〉
〈『の、すべて』 刊行記念〉
〈New Manual〉
〈特報〉
〈続々完結・ 最終回〉
〈論点〉
〈本の名刺〉
| 〈連載〉
〈随筆〉
〈書評〉
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