群像新人文学賞当選作・優秀作一覧

回数 発表号 小説・当選作 著者 小説・優秀作 著者 評論・当選作 著者 評論・優秀作 著者
1 58.8 当選作なし 優秀作なし 寳石の文學 足立康 優秀作なし
2 59.6 当選作なし 優秀作なし 活力の造形 佐野金之助 優秀作なし
3 60.5 魔笛 古賀珠子 優秀作なし 小林秀雄 秋山駿 優秀作なし
4 61.5 当選作なし 逆縁(*最優秀作) 成相夏男 齋藤茂吉論 成相夏男 優秀作なし
5 62.5 日蝕 西原啓 優秀作なし 私小説論の成立をめぐって 大炊絶 優秀作なし
6 63.5 重い車 文澤隆一 優秀作なし 中野重治論序説――その詩集の意味するもの 月村敏行 優秀作なし
7 64.5 どくだみ 三好三千子 優秀作なし 龜井勝一郎論 松原新一 優秀作なし
8 65.5 砂の關係 黒部亨 優秀作なし 三島由紀夫と大江健三郎 渡邊廣士 優秀作なし
9 66.5 当選作なし 一坪の大陸(*最優秀作) 畑山博 当選作なし 伊藤整の方法 曾根博義
吉本隆明 近藤功
10 67.5 近藤弘俊 優秀作なし 大岡昇平論 宮内豐 優秀作なし
自己救濟のイメージ――大江健三郎論 利澤行夫
11 68.6 三匹の蟹 大庭みな子 ドン・ペドロ二世ホテル 深井富子 「現代の神」を索めて 小松万佐子
12 69.6 またふたたびの道 李 恢成 優秀作なし 〈意識〉と〈自然〉――漱石試論 柄谷行人 優秀作なし
13 70.7 出発の周辺 勝木康介 優秀作なし 当選作なし 優秀作なし
14 71.6 髪の花 小林美代子 優秀作なし 当選作なし 優秀作なし
チョーク 広川禎孝
15 72.6 当選作なし 優秀作なし ギリシア人の歎き――悲劇に於ける宿命と自由との関係の考察 西村亘 優秀作なし
16 73.6 当選作なし 優秀作なし 傷痕と回帰――「月とかがり火」を中心に 本村敏雄 大江健三郎論――精神の位相というその顔立 原口昭夫
17 74.6 迪子とその夫 飯田章 優秀作なし 我を求めて――中島敦による私小説論の試み 勝又浩 優秀作なし
退屈しのぎ 高橋三千網
或る回復 森本等
18 75.6 祭りの場 林京子 隠された声 小松紀夫 当選作なし 文学に於ける自己と所有 藤林靖晃
19 76.6 限りなく透明に近いブルー 村上龍 海の幸 来島潤子 当選作なし 蟻地獄の研究――平野謙論 羽原譲
20 77.6 当選作なし 鏡の中のガラスの船 山川健一 文学の輪郭 中島梓 優秀作なし
とても自然な、怯え方 倉内保子
21 78.6 永遠に一日 小幡亮介 優秀作なし 当選作なし 優秀作なし
海を感じる時 中沢けい
1 78.12 《新人長篇小説賞》カリフォルニア 土居良一
22 79.6 風の歌を聴け 村上春樹 優秀作なし 当選作なし 文学の終末について 宇野邦一
2 79.12 《新人長篇小説賞》忍耐の祭 山科春樹 意識の暗室 富岡幸一郎
《新人長篇小説賞》流謫の島 五十嵐勉
23 80.6 昼と夜 長谷川卓 優秀作なし 当選作なし 異様なるものをめぐって―徒然草論 川村 湊
3 80.12 《新人長篇小説賞》旅する前に 大高雅博
《新人長篇小説賞》序章 今井公雄
24 81.6 極楽 笙野頼子 優秀作なし 斎藤緑雨論 小林広一 優秀作なし
4 81.12 《新人長篇小説賞》さようなら、ギャングたち 高橋源一郎
25 82.6 当選作なし うさぎ 池田基津夫 コスモスの知慧 加藤弘一 優秀作なし
5 82.12 《新人長篇小説賞》前奏曲 有為エィンジェル
26 83.6 草のかんむり 伊井直行 優秀作なし 物語の身体――中上健次論 井口時男 優秀作なし
ファルスの複層――小島信夫論 千石英世
27 84.6 ダミアンズ、私の獲物 華城文子 優秀作なし 当選作なし 生成する「非在」――古井由吉をめぐって 松下千里
28 85.6 ゼロはん 李起昇 ジパング 吉目木晴彦 当選作なし 優秀作なし
29 86.6 復活祭のためのレクイエム 新井千裕 優秀作なし 記述の国家――谷崎潤一郎原論 清水良典 小林秀雄への共感的反逆――後発者柄谷行人の“場所” 島弘之
30 87.6 あなたについて わたしについて 下井葉子 優秀作なし 帰属と彷徨―芥川龍之介論 高橋勇夫 優秀作なし
ポートレート・イン・ナンバー 鈴木隆之
31 88.6 アルチュール・エリソンの素描 石田郁男 優秀作なし 零の力――J.L.ボルヘスをめぐる断章 室井光広 三島由紀夫とニーチェ――悲劇的文化とイロニー 青海健
32 89.6 当選作なし 走る男 上原秀樹 当選作なし 修業者の言語――中原中也試論 石川忠司
33 90.6 コンビニエンス ロゴス 高野亘 優秀作なし 『豊饒の海』あるいは夢の折り返し点 森孝雅 カーヴァーが死んだことなんてだあれも知らなかった―極小主義者たちの午後 風丸良彦
34 91.6 かかとを失くして 多和田葉子 優秀作なし 異邦の友への手紙――ロラン・バルト『記号の帝国』再考 渡辺諒 静かなるシステム 佐飛通俊
35 92.6 当選作なし 鳩を食う 中野勝 二つの「鏡地獄」――乱歩と牧野信一における複数の「私」 武田信明 優秀作なし
小林批評のクリティカル・ポイント 山城むつみ
36 93.6 当選作なし 暗い森を抜けるための方法 足立浩二 『あらくれ』論 大杉重男 優秀作なし
氷の海のガレオン 木地雅映子
37 94.6 アメリカの夜 阿部和重 優秀作なし 原形式に抗して 池田雄一 優秀作なし
哀しき主――小林秀雄と歴史 紺野馨
38 95.6 当選作なし 離人たち 団野文丈 当選作なし 優秀作なし
影をめくるとき 萩山綾音
39 96.6 やさしい光 鈴木景子 足下の土 堂垣園江 当選作なし 由美ちゃんとユミヨシさん――庄司薫と村上春樹の「小さき母」 川田宇一郎
語りの事故現場 高原英理
40 97.6 秒速10センチの越冬 岡崎祥久 優秀作なし 逆説について 齋藤礎英 『細雪』試論 丸川哲史
41 98.6 当選作なし 水のはじまり 長田司 丸山真男論 鎌田哲哉 優秀作なし
文学の位置――森鴎外試論 千葉一幹
物語の外部・構造化の軌跡 武田泰淳論序説 日比勝敏
42 99.6 当選作なし 優秀作なし 当選作なし 中原中也の「履歴」 山岡賴弘
批評と文芸批評と 水谷真人
43 2000.6 (世界記録) 横田創 フリースタイルのいろんな話 中井佑治 当選作なし つぎ合わせの器は、ナイフで切られた果物となりえるか? 生田武志
44 2001.6 蚤の心臓ファンクラブ 萩原亨 シルエット 島本理生 法の執行停止――森鴎外の歴史小説 青木純一 優秀作なし
45 2002.6 死せる魂の幻想 寺村朋輝 優秀作なし 他者の在処――芥川の言語論 伊藤氏貴 神々の闘争――折口信夫論 安藤礼二
ジャイロ! 早川大介
46 2003.6 火薬と愛の星 森健 授乳 村田沙耶香 『奇跡』の一角 佐藤康智 優秀作なし
鼠と肋骨 脇坂綾
47 2004.6 狐寝入夢虜 十文字実香 サージウスの死神 佐藤憲胤 当選作なし 変な気持 中井秀明
汽車に乗る中野重治 和田茂俊
48 2005.6 さよなら アメリカ 樋口直哉 グルメな女と優しい男 望月あんね 当選作なし 過去 メタファー 中国――ある『アフターダーク』論 水牛健太郎
赤坂真理 山田茂
49 2006.6 憂鬱なハスビーン 朝比奈あすか 煙幕 深津望 当選作なし 乖離する私――中村文則 田中弥生
無限のしもべ 木下古栗
50 2007.6 アサッテの人 諏訪哲史 だだだな町、ぐぐぐなおれ 広小路尚祈 当選作なし 《無限》の地平の《彼方》へ~チェーホフのリアリズム 岩月悟
具体的な指触り 橋本勝也
51 2008.6 子守唄しか聞こえない 松尾依子 優秀作なし 囲われない批評――東浩紀と中原昌也 武田将明 優秀作なし
52 2009.6 カメレオン狂のための戦争学習帳 丸岡大介 優秀作なし 言語についての小説――リービ英雄論 永岡杜人 批評論事始 伊東祐吏
53 2010.6 朝が止まる 淺川継太 優秀作なし 当選作なし 福田恆存VS武智鉄二――西洋か伝統か、それが問題だ! 飯塚数人
後悔さきにたたず 野水陽介
54 2011.6 美しい私の顔 中納直子 優秀作なし 1%の俳句――挙性・露呈性・写生 彌榮浩樹 優秀作なし
55 2012.6 架空列車 岡本学 泡をたたき割る人魚は 片瀬チヲル 当選作なし 優秀作なし
グッバイ、こおろぎ君。 藤崎和男
56 2013.6 鶏が鳴く 波多野陸 優秀作なし 当選作なし 不可能性としての<批評>――批評家 中村光夫の位置 木村友彦
<普遍倫理>を求めて――吉本隆明「人間の『存在の倫理』」論註 多羽田敏夫
57 2014.6 吾輩ハ猫ニナル 横山悠太 優秀作なし 当選作なし 運動する写生――映画の時代の子規 坂口周
自分ならざる者を精一杯に生きる――町田康論 矢野利裕
58 2015.6 十七八より 乗代雄介 ※群像新人評論賞へ移行
59 2016.6 ジニのパズル 崔実 優秀作なし 当選作なし 反偶然の共生空間――愛と正義のジョン・ロールズ 荒木優太
ケセルの想像力 高原 到
60 2017.6 当選作なし 天袋 上原智美 当選作なし 不幸と共存――シモーヌ・ヴェイユ試論 川口好美
独舞 李琴峰 新たな「方法序説」へ――大江健三郎をめぐって 宮澤隆義
61 2018.6 美しい顔 北条裕子 優秀作なし なぜシャーロック・ホームズは「永遠」なのか――コンテンツツーリズム論序説 石橋正孝
62 2019.6 そこどけあほが通るさかい 石倉真帆 優秀作なし 故郷と未来 長﨑健吾
63 2020.7 当選作なし 四月の岸辺 湯浅真尋 当選作なし 優秀作なし
64 2021.6 貝に続く場所にて 石沢麻依 カメオ 松永K三蔵 当選作なし 事後と渦中――武田泰淳論 内山葉杜
鳥がぼくらは祈り、 島口大樹
65 2022.6 家庭用安心坑夫 小砂川チト 優秀作なし 演劇教育の時代 渡辺健一郎 平成転向論 鷲田清一をめぐって 小峰ひずみ
点滅するものの革命 平沢逸
66 2023.6 もぬけの考察 村雲菜月 優秀作なし
ジューンドロップ 夢野寧子
67 2024.6 月ぬ走いや、馬ぬ走い 豊永浩平 遠くから来ました 白鳥一