群像2022年8月号(7月7日発売)
特別定価1450円
【初夏短篇特集】川上弘美 金原ひとみ 川崎 徹 くどうれいん 紗倉まな 田中兆子 沼田真佑 藤野可織 町田 康 | |
アンの家に一回り年下の恋人がやってきた。朝見とカズとアンと恋人の四人で飲むことになった。(川上弘美「最初に読んだ三島由紀夫の小説は」)
「じゃ真野も踊れるようになったしクラブ行こうよ!」。私たちは夜の街へ。(金原ひとみ「モンキードーン」)
父は用済みの体から早々と出ていった。封切られた黄色い箱のキャラメルを残して。(川崎 徹「父のキャラメル」)
意味のあることにしたくないまみ子は、不要になった指輪をどのように処理すればいいのかわからないでいる。(くどうれいん「川はおぼえている」)
モチノくんの逃亡の相手に選ばれて、わたしは浮かれていた。この車はどこへ向かうのだろう。(紗倉まな「ごっこ」)
幼少時の記憶を呼び起こすまん丸な穴、久しぶりに会うロック・バー店長との会話。作家・木山のある秋の日。(沼田真佑「朝霧の」)
青木きららじゃない遠子が言う。「近子も近子を忘れればいい。私みたいに」――。(藤野可織「トーチカ2」)
小学生のとき、母の代わりに公民館のサイレンを鳴らす仕事を任された俺は、それ以来ずっと、サイレンと共に生きてきた。(田中兆子「サイレン」)
疲労困憊した倭建命は死んで白鳥となり飛び立つ。遺された御子たちの行く末。(町田 康「続・日本武尊」) |
【連作】【創作】柴崎友香 【ノンフィクション】伊藤春奈 | |
探偵は依頼主の指輪をさがしに離島へ。断崖の廃屋で男と出会う―。(柴崎友香「帰れない探偵 忘れないための歌を」)
空を飛ぶことは、ふたりの人生を変えた。視界を変え、体の内部から言葉も変えた。およそ一〇〇年前、困難のなかで手を取り支え合った彼女たちの生きざまを辿る。(伊藤春奈「ふたり暮らしの〈女性〉史〔2〕」) |
【対談】三宅 唱×蓮實重彥 【インタビュー】島田雅彦(聞き手:石戸 諭) | |
蓮實重彥さんの『ショットとは何か』の刊行を記念して、映画監督の三宅唱さんとの対談を掲載しています。蓮實批評の鍵概念=ショットをめぐって繰り広げられる、真摯で自由な対話。(三宅 唱×蓮實重彥「三宅さん、ショットとはいったい何なんでしょうか?」)
島田雅彦さんの近刊『パンとサーカス』に、石戸諭さんが切りこんだインタビューも必読です。(島田雅彦 聞き手:石戸諭「政治小説の復讐」)
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【エッセイ】燃え殻 【書評】木下龍也 舞城王太郎『短篇七芒星』 | |
『湯布院奇行』を刊行した燃え殻さんに、特別エッセイ「とにかく遠くへ行きたかった。」をご寄稿いただきました。
舞城王太郎さんの『短篇七芒星』の書評を木下龍也さんに書いていただきました。七つの短篇にそれぞれ短歌をあわせた『短歌七芒星』をお楽しみください。 |
【追悼・見田宗介】大澤真幸 【最終回】諏訪部浩一 | |
4月に逝去された見田宗介さんの追悼文「先生と私」を大澤真幸さんにお寄せいただいています。心よりご冥福をお祈りいたします。
諏訪部浩一さん「薄れゆく境界線 現代アメリカ小説探訪」が最終回を迎えました。 |
〈初夏短篇特集〉
〈連作〉
〈創作〉
〈ノンフィクション〉
〈『ショットとは何か』刊行記念対談〉
〈『パンとサーカス』刊行記念インタビュー〉
〈追悼・見田宗介〉
〈『湯布院奇行』刊行記念エッセイ〉
〈最終回〉
〈『短篇七芒星』刊行記念書評〉
〈コラボ連載〉
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〈連載〉
〈随筆〉
〈書評〉
〈創作合評〉
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