群像2021年6月号(5月7日発売)
特別定価1550円
第64回群像新人文学賞 受賞作発表! | |
当選作は石沢麻依「貝に続く場所にて」と島口大樹「鳥がぼくらは祈り、」、優秀作は松永K三蔵「カメオ」に決まりました。受賞の言葉、選評(柴崎友香・島田雅彦・古川日出男・町田 康・松浦理英子)と合わせてお読み下さい。優秀作の作品掲載は次号になります。 |
ルシア・ベルリン3作品 岸本佐知子が訳し下ろし | |
没後「再発見」され、一昨年『掃除婦のための手引き書』が話題となったルシア・ベルリン。単行本未収録作品から3篇「虎に嚙まれて」「カルメン」「B・Fとわたし」を岸本佐知子が訳し下ろし。単行本第2弾も予定していますので、お楽しみに! |
【短篇】川上弘美 【中篇】朝比奈あすか 井戸川射子 | |
部屋を訪ねてから半年が過ぎた。カズと仕事先でばったり会って、焼き鳥とポテトサラダのある喫茶店に行った。(川上弘美「吉行淳之介だけれど、もともとは牧野信一の」) わたしが勤めはじめた塾には、いたるところに「見守りEYES」という監視の目がついていた。(朝比奈あすか「誰もいない教室」) アプリで出会って一ヵ月、初めて彼の家へ行けた。幼なじみの脚本を、また受け取った。もうすぐ私は二十五歳になる。(井戸川射子「素晴らしく幸福で豊かな」) |
小説における愛とは? 江國香織×東山彰良 | |
「愛」をどう描くのか。ホンモノとは何か――。『どの口が愛を語るんだ』刊行を記念した、「アウトサイダー」二人の対話、江國香織×東山彰良「愛、ホンモノ、文学の周辺」をお楽しみ下さい。 |
【批評】矢野利裕 【最終回】工藤庸子 小田原のどか 町屋良平 | |
物語は誰のためにあるのか――批評の未来を拓く文学論。(矢野利裕「おかしさを見すえて、夢中に生きて――西加奈子論」) 「リリーディング」によって後期大江の全体像を照らし出した批評がついに完結。(工藤庸子「大江健三郎と「晩年の仕事(レイト・ワーク)」」第6回) 立体造形、総合造形、立体アート、フィギュア……「彫刻」という言葉は、失われつつある。情況への応答。(小田原のどか「近代を彫刻/超克する」第3回) 生きている私が「現実」として見ているものはなんだったのだろう。連作最終回。(町屋良平「ほんの私」) |
〈第64回群像新人文学賞発表〉〈当選作〉 貝に続く場所にて 石沢麻依鳥がぼくらは祈り、 島口大樹〈優秀作〉(作品掲載は次号) カメオ 松永K三蔵受賞の言葉選評(柴崎友香/島田雅彦/古川日出男/町田 康/松浦理英子) 〈創作・翻訳〉虎に嚙まれて/カルメン/B・Fとわたし ルシア・ベルリン 岸本佐知子 訳・解説〈創作〉吉行淳之介だけれど、もともとは牧野信一の 川上弘美誰もいない教室 朝比奈あすか素晴らしく幸福で豊かな 井戸川射子〈『どの口が愛を語るんだ』刊行記念対談〉愛、ホンモノ、文学の周辺 江國香織×東山彰良〈批評〉おかしさを見すえて、夢中に生きて――西加奈子論 矢野利裕〈最終回〉〈批評〉 大江健三郎と「晩年の仕事(レイト・ワーク)」〔6〕 工藤庸子近代を彫刻/超克する〔3〕 小田原のどか〈創作〉 ほんの私 町屋良平〈レポ漫画〉100分de名言を求めて〔2〕 増村十七〈article〉さようなら、ファーリンゲティ ジョン・フリーマン 小澤身和子 訳〈コラボ連載〉DIG 現代新書クラシックス〔6〕 まっすぐな時代からの後ずさり 石川輝吉 | 〈連載〉その日まで〔20〕 瀬戸内寂聴 見えない道標〔4〕 若松英輔 戒厳〔7〕 四方田犬彦 はぐれんぼう〔11〕 青山七恵 ゴッホの犬と耳とひまわり〔17〕 長野まゆみ 鉄の胡蝶は夢の歳月の記憶は彫るか〔34〕 保坂和志 世界と私のA to Z〔2〕 竹田ダニエル 言葉の展望台〔2〕 三木那由他 スマートな悪 技術と暴力について〔3〕 戸谷洋志 こんな日もある 競馬徒然草〔4〕 古井由吉 旋回する人類学〔4〕 松村圭一郎 ポエトリー・ドッグス〔5〕 斉藤 倫 マルクスる思考〔9〕 斎藤幸平 硝子万華鏡〔9〕 日和聡子×ヒグチユウコ 現代短歌ノート二冊目〔9〕 穂村 弘 日日是目分量〔10〕 くどうれいん 薄れゆく境界線 現代アメリカ小説探訪〔13〕 諏訪部浩一 歴史の屑拾い〔14〕 藤原辰史 「近過去」としての平成〔15〕 武田砂鉄 「ヤッター」の雰囲気〔15〕 星野概念 星占い的思考〔15〕 石井ゆかり 辺境図書館〔16〕 皆川博子 国家と批評〔15〕 大澤 聡 文芸文庫の風景〔6〕 六角堂DADA 極私的雑誌デザイン考〔17〕 川名 潤 文芸文庫通信〔4〕 〈随筆〉貧者を「信用」する技術 小島庸平 おもくて、やさしい 瀬戸山美咲 地図から消える女 東辻賢治郎 茂りゆく場所 菅原匠子 〈書評〉『大坂』岸 政彦/柴崎友香 青木淳悟 『ジャックポット』筒井康隆 今野 敏 『つまらない住宅地のすべての家』津村記久子 藤野千夜 『わたしが行ったさびしい町』松浦寿輝 管 啓次郎 『山の人魚と虚ろの王』山尾悠子 諏訪哲史 『血も涙もある』山田詠美 綿矢りさ |