群像2020年8月号(7月7日発売)
1300円
新連載小説 青山七恵「はぐれんぼう」 | |
クリーニング店に勤めるわたしは、持ち主が引き取りに来ない預かり物を自宅に持ち帰る。夢から覚めると、衣服がわたしを覆っていたーー。青山七恵の新連載小説「はぐれんぼう」 |
初夏短篇特集 いしいしんじ 上田岳弘 円城塔 川上弘美 長嶋有 長島有里枝 沼田真佑 町田康 松田青子 | |
初夏短篇特集は、いしいしんじ「息のかたち」、上田岳弘「悪口」、円城塔「この小説の誕生」、川上弘美「遠ざかる馬のうしろ姿」、長嶋有「ゴジとサンペイ」、長島有里枝「二人の計画」、沼田真佑「入船」、町田康「スサノオノミコト」、松田青子「斧語り」の八編を掲載! |
新連載 大澤真幸「〈世界史〉の哲学 現代篇」くどうれいん「日日是目分量」保阪正康「Nの廻廊」 | |
著者ライフワークがついに「本丸」に突入! フロイトからはじまる「現代」の正体とは。大澤真幸の「〈世界史〉の哲学 現代篇」。『私を空腹にしないほうがいい』『うたうおばけ』が話題の著者による新感覚エッセイ連載、くどうれいん「日日是目分量」がスタート。昭和二十七年春、僕たちは出会った・・・・・・。六十年の歳月を往還し、自裁した亡友の秘めた思いに迫る、保阪正康「Nの廻廊」。 |
批評 小川公代 高原到 | |
本質主義的な見方から脱却し、弱者をエンパワーするために欠かせない要素――「ケアの倫理」をウルフやキーツなどの文学作品から考察する。小川公代「“ケアの倫理”とエンパワメント――ヴァージニア・ウルフから多和田葉子まで」。敗戦直後に生まれた対照的な二人の作家は、「戦争」を書く際に「異界」に踏み出さざるを得なかった。高原到「失われた「戦争」を求めて――中上健次と村上春樹」。 |
論点 海猫沢めろん「コロナと子供」、松村圭一郎「国家とアナキズム」 | |
論点は『パパいやめろん』が話題の海猫沢めろん「大人と子供のコロナ世界」と人類学者・松村圭一郎による「国家とアナキズム」を掲載。 |
〈新連載小説〉はぐれんぼう 青山七恵〈初夏短篇特集〉息のかたち いしいしんじ悪口 上田岳弘この小説の誕生 円城塔遠ざかる馬のうしろ姿 川上弘美ゴジとサンペイ 長嶋有二人の計画 長島有里枝入船 沼田真佑スサノオノミコト 町田康斧語り 松田青子〈新連載〉〈世界史〉の哲学 現代篇 大澤真幸日日是目分量 くどうれいんNの廻廊 保阪正康〈批評〉“ケアの倫理”とエンパワメント――ヴァージニア・ウルフから多和田葉子まで 小川公代失われた「戦争」を求めて――中上健次と村上春樹 高原到非人間〔2〕 大澤信亮ショットとは何か〔3〕 蓮實重彦〈短期集中ルポ〉ガザ・西岸地区・アンマン〔6〕「国境なき医師団」を見に行く いとうせいこう〈論点〉海猫沢めろん 大人と子供のコロナ世界松村圭一郎 国家とアナキズム〈連載〉その日まで〔17〕 瀬戸内寂聴 ゴッホの犬と耳とひまわり〔8〕 長野まゆみ 鉄の胡蝶の歳月の記憶に夢に彫るか〔24〕 保坂和志 | 二月のつぎに七月が〔29〕 堀江敏幸 ブロークン・ブリテンに聞け Listen to Broken Britain〔30〕 ブレイディみかこ ハロー、ユーラシア〔3〕 福嶋亮大 薄れゆく境界線 現代アメリカ小説探訪〔3〕 諏訪部浩一 「近過去」としての平成〔5〕 武田砂鉄 「ヤッター」の雰囲気〔5〕 星野概念 星占い的思考〔5〕 石井ゆかり 所有について〔6〕 鷲田清一 辺境図書館〔6〕 皆川博子 国家と批評〔6〕 大澤聡 LA・フード・ダイアリー〔11〕 三浦哲哉 現代短歌ノート〔123〕 穂村 弘 私の文芸文庫〔8〕 片岡義男 極私的雑誌デザイン考〔7〕 川名潤 〈随筆〉おおあんごう 加賀翔 図書館求めて三千里 中西智佐乃 共感をもたらす重さについて 尹 雄大 本屋の自由勉強 一條宣好 〈書評〉その物語を行くしかない(『逃亡者』中村文則) 尾崎真理子 それは、私たちだけのもの(『持続可能な魂の利用』松田青子) ひらりさ 響きあう言霊(『多和田葉子ノート』室井光広) 松永美穂 〈創作合評〉 亀山郁夫×安藤礼二×日和聡子 石原燃「赤い砂を蹴る」(「文學界」六月号) 小林エリカ「脱皮」(「群像」六月号) 井戸川射子「膨張」(「群像」七月号) 岡田利規「観葉植物たちがラブソングを嗜んだあの日」(「新潮」七月号) |