
群像2019年3月号(2月7日発売)
定価(税込):980円
創作180枚 宮下 遼「青痣」 | |
お母さんは、伝説の煙草を見つけられたのだろうか? 遠い夏の日、幼いトウコは必死に母の物語を追いかける――。宮下遼の創作「青痣」 |
創作150枚 米田夕歌里「本当の先生」 | |
信頼している人に傷つけられた「あの日」から、わたしは熱心な先生を演じるようになった――。人を知るとはどういうことなのかを問う意欲作。米田夕歌里の創作「本当の先生」 |
短篇 小山田浩子「ねこねこ」 | |
公園の植えこみから飛び出してきた猫、夫の実家で赤黒い糞を落とす鳥。日常の中に潜む違和感を濃密な文章で描き出す。小山田浩子の短篇「ねこねこ」 |
特別対談 平野啓一郎×上田岳弘「変容する世界をどう描くか」 | |
テクノロジーの発展した現実を前提にしたとき、小説は何を描きうるのか。フィクションをめぐる刺激的対話。『ニムロッド』で芥川賞を受賞した上田岳弘と、『ある男』が話題の平野啓一郎による特別対談「変容する世界をどう描くか」 |
特別対談 大澤真幸×國分功一郎「自由・中動態・責任」 | |
〈自由〉はいかにして可能なのか。当代きっての社会学者と哲学者の対話によって、そのあたらしい姿が明らかになる。『〈自由〉の条件』が文庫になった大澤真幸と『中動態の世界』が話題の國分功一郎の特別対談「自由・中動態・責任」 |

〈創作〉青痣 宮下 遼〈創作〉本当の先生 米田夕歌里〈短篇〉ねこねこ 小山田浩子〈特別対談)変容する世界をどう描くか 平野啓一郎×上田岳弘〈特別対談〉自由・中動態・責任 大澤真幸×國分功一郎〈連作完結〉ピエタとトランジ〈完全版〉〔12〕 藤野可織〈連載〉その日まで〔7〕 瀬戸内寂聴 湘南夫人〔8〕 石原慎太郎 星に仄めかされて〔3〕 多和田葉子 チーム・オベリベリ〔4〕 乃南アサ 鉄の胡蝶は記憶の夢は歳月を彫るか〔8〕 保坂和志 御社のチャラ男〔11〕 絲山秋子 帝国の黄昏〔9〕 花村萬月 おおきな森〔15〕 古川日出男 二月のつぎに七月が〔21〕 堀江敏幸 ブロークン・ブリテンに聞け Listen to Broken Britain〔13〕ブレイディみかこ | 全体論と有限 ーひとつの「小説」論ー〔4〕 佐々木 敦 出雲神話論〔18〕 三浦佑之 人間とは何か──フランス文学による感情教育──〔20〕 中条省平 現代短歌ノート〔106〕 穂村 弘 〈随筆〉原音景 田中 純 ガルシア=マルケスとセルバンテス 木村榮一 トカゲのしっぽ 砂川文次 マルケス・ガブリエルと井筒俊彦 小野純一 〈書評〉清麗なサファイア風の惑星(『カムパネルラ版 銀河鉄道の夜』長野まゆみ) 清水良典 功利主義のオルタナティヴを求めて(『ニムロッド』上田岳弘) 江南亜美子 鬼子の偏愛する交響曲・オペラ(『鬼子の歌 偏愛音楽的日本近現代史』片山杜秀) 細川周平 ミッチェルの文体の妙技に迫る(『謎解き『風と共に去りぬ』』鴻巣友季子) 小川公代 〈創作合評〉松浦理英子×鴻巣友季子×苅部 直 「車軸」小佐野 彈(すばる2019年2月号) 「西の蔵の声」リービ英雄(群像2019年2月号) 「憧れの世界」青木淳悟(文學界2019年2月号) |