群像2018年8月号(7月6日発売)
定価(税込):980円
歳時創作シリーズ 陸 季・憶 Ki-Oku 筒井康隆「蒙霧升降」 長野まゆみ「綿柎開」 柴崎友香「玄鳥去」 | |
夏の名残りのなかで仄見える秋の霧。やわらぐ暑気に、世界はその色を変えていく。作家の想像力で繫ぐひととせ――二十四節気七十二候――の季節の記憶。一年をとおした好評読み切り掌篇大特集「季・憶 Ki-Oku」。第6弾は筒井康隆「蒙霧升降(ふかききりまとう)」 長野まゆみ「綿柎開(わたのはなしべひらく)」 柴崎友香「玄鳥去(つばめさる)」 |
新連載 瀬戸内寂聴「その日まで」 | |
今年の五月十五日の誕生日で、私は満九十六歳になった――「その日」は人それぞれに様々な形で訪れる。近い将来訪れる「その日」を自分はどう迎えるのか。筆のおもむくままに綴る終生の随筆。瀬戸内寂聴の新連載「その日まで」 |
新連載 石原慎太郎「湘南夫人」 | |
巨大な企業グループを擁する北原家は温暖な湘南の台地に邸宅を構えている。三代目が早世した後の一族の関係は複雑に入り組み変化の兆しがあらわれる――。石原慎太郎の新連載小説「湘南夫人」 |
新連載 保坂和志「鉄の胡蝶は歳月の記憶に夢を彫るか」 | |
ピースの危篤、乗り合わせた忘れがたい高校生の男の子、学校の先生の忘れられない眼差し、セザンヌの絵……。未知なる小説の可能性を極限までひろげる待望の新連載。保坂和志「鉄の胡蝶は歳月の記憶に夢を彫るか」 |
特別対談 筒井康隆×蓮實重彦「同時代の大江健三郎」 | |
私たちはいかに大江健三郎とともに生きてきたのか。二人の文学者がその偉大さを余すところなく語りあかす。『大江健三郎全小説』刊行開始を記念した、筒井康隆×蓮實重彦の特別対談「同時代の大江健三郎」 |
〈歳時創作シリーズ 陸〉季・憶 Ki-Oku蒙露升降(ふかききりまとう) 筒井康隆綿柎開(わたのはなしべひらく) 長野まゆみ玄鳥去(つばめさる) 柴崎友香〈新連載〉その日まで 瀬戸内寂聴〈新連載〉湘南夫人 石原慎太郎〈新連載〉鉄の胡蝶は歳月の記憶に夢を彫るか 保坂和志〈特別対談〉同時代の大江健三郎 筒井康隆×蓮實重彦〈連作〉雨の果てから 古井由吉〈連作〉地上生活者〈第六部 最後の試み〉(9)李 恢成〈連載〉帝国の黄昏〔3〕 花村萬月 御社のチャラ男〔4〕 絲山秋子 おおきな森〔8〕 古川日出男 人外(にんがい)〔9〕 松浦寿輝 二月のつぎに七月が〔16〕 堀江敏幸 山海記〔19〕 佐伯一麦 ブロークン・ブリテンに聞け〔6〕 ブレイディみかこ レンマ学〔7〕 中沢新一 | 出雲神話論〔11〕 三浦佑之 人間とは何か ──フランス文学による感情教育──〔13〕中条省平 たましいを旅するひと──河合隼雄〔18〕 若松英輔 〈世界史〉の哲学〔106〕 大澤真幸 現代短歌ノート〔99〕 穂村 弘 〈随筆〉秘密の庭その他 山尾悠子 つながる言葉/すべる私 伊藤亜紗 はじめて同性とキスした時のこと 小野美由紀 過去は変えられる 鳥居 私の近況 福永 信 文学カフェの蝋人形 小林文乃 たそがれ理髪店 小暮夕紀子 〈書評〉「孤独」と「社交」のあいだで(『孤独の発明 または言語の政治学』三浦雅士) 浜崎洋介 飛んでくる球をどう打ち返すか(『オールドレンズの神のもとで』堀江敏幸) 大竹昭子 小説的対談(『大江健三郎 柄谷行人 全対話 世界と日本と日本人』) いとうせいこう 〈二部〉という魔法(『ディス・イズ・ザ・デイ』津村記久子) 矢野利裕 安藤礼二×蜂飼 耳×小澤英実 「窓」古川真人(新潮2018年7月号) 「愛が嫌い」町屋良平(文學界2018年7月号) 「シェーデル日記」四元康祐(群像2018年7月号) |