群像2016年1月号(12月7日発売)
定価(税別):907円
この15年を振り返る座談会「21世紀の暫定名著 一般書篇」 | |
生物学・池田清彦、経済学・松原隆一郎、社会学・大澤真幸、精神医学・斎藤環ーー各分野を代表する四人が考える「21世紀の暫定名著」とは? 気鋭の批評家・大澤信亮による司会のもと21世紀の問題点が明らかになっていく。 |
「21世紀の暫定名著 日本文芸篇」 | |
文芸評論の第一線で活躍する清水良典、松浦寿輝、富岡幸一郎、佐々木敦の4人が、新鋭・佐藤康智とともにこの15年間を振り返る「21世紀の暫定名著 日本文芸篇」。20世紀との対比から見えてきた文学の位置とは果たして。 |
「21世紀の暫定名著 海外文芸篇」 | |
翻訳文学の現在を問う「21世紀の暫定名著 海外文芸篇」では、沼野恭子、野崎歓、小野正嗣、藤井光という、ロシア・フランス・英米文学のプロフェッショナルであり、翻訳家としての活動も著しい四人が登場。辛島デイヴィッドとともに世界の現状を辿った結果、文学の希望が見えてきた!? |
野間文芸賞・新人賞決定! 長野まゆみ、滝口悠生、古川日出男が登場 | |
長野まゆみ『冥途あり』が泉鏡花文学賞に続き、第68回野間文芸賞を受賞! 受賞記念対談「省略とポエジー 小説の終わりの時代の文学」では、三浦雅士が長野文学の詩的な鋭さを読みときます。 第37回野間文芸新人賞は滝口悠生『愛と人生』、古川日出男『女たち三百人の裏切りの書』の2作受賞! 「男はつらいよ」を主題にした実験的かつユーモラスな小説『愛と人生』を中心に、曖昧であるがゆえに面白い記憶や語りについて、選考委員・小川洋子と滝口悠生が語り合う対談「過去の持ち歩き方」、必読です。 対談「全身で書く小説」では、古川日出男が選考委員・保坂和志と『女たち三百人の裏切りの書』を読み直し考えます。紫式部の怨霊が語る本ものの宇治十帖ーー、全身で書き、全身で読む小説の秘密とは? |
創作 牧田真有子 佐飛通俊 | |
顔も知らない同僚から突然電話が掛かってきた。「元夫にプレゼントしたものを、取り返して欲しいんです」ーー。美しいもの、好きなものへのこだわりを抱える人々を丹念に描く、牧田真有子「絵姿女房への挨拶」。 佐飛通俊「最初の人」は不思議な味わいの短篇。鄙びた温泉旅館に集まったのはフリーの記者と陰のある老夫婦、大学の異端児、若い巡査、そして宝石強盗。強盗が旅館の娘に銃を突きつけたその瞬間……!? |
〈座談会特集〉「21世紀の暫定名著」一般書篇 池田清彦 松原隆一郎 大澤真幸 斎藤 環 進行:大澤信亮日本文芸篇 清水良典 松浦寿輝 富岡幸一郎 佐々木 敦 進行:佐藤康智海外文芸篇 沼野恭子 野崎 歓 小野正嗣 藤井 光 進行:辛島デイヴィッド〈野間文芸賞・野間文芸新人賞発表〉第68回野間文芸賞受賞作「冥途あり」 長野まゆみ受賞の言葉/選評(奥泉 光 佐伯一麦 高橋源一郎 多和田葉子 町田 康) 第38回野間文芸新人賞受賞作「愛と人生」 滝口悠生「女たち三百人の裏切りの書」 古川日出男受賞の言葉/選評(小川洋子 島田雅彦 保坂和志 星野智幸 松浦理英子) 〈記念対談〉省略とポエジー 小説の終わりの時代の文学 長野まゆみ 聞き手・三浦雅士過去の持ち歩き方 小川洋子×滝口悠生全身で書く小説 保坂和志×古川日出男〈連作〉なぜなの、あたしのかみさま(完結) 川上弘美ホサナ(13) 町田 康〈創作〉絵姿女房への挨拶 牧田真有子最初の人 佐飛通俊〈特別寄稿〉小さな女の子のいっぱいになった膀胱について 金井美恵子 | 〈連載小説〉オライオン飛行〔11〕 髙樹のぶ子 〈連作評論〉美と倫理とのはざまで カントの世界像をめぐって〔3〕 熊野純彦 鬼子の歌 近現代日本音楽名作手帖〔23〕 片山杜秀 〈世界史〉の哲学〔78〕 大澤真幸 〈連載〉モンテーニュの書斎〔4〕 保苅瑞穂 現代短歌ノート〔69〕 穂村 弘 〈随筆〉半幽霊の読書術 津野海太郎 五十年前のこと 泉 典子 謎のアルバイト 信田さよ子 良心の無数の粒立ち 柴山桂太 〈私のベスト3〉最近の関心ごと・感心ごと 八重樫克彦 週末の楽しみ 田中正人 唯一の山 竹内洋岳 〈書評〉魔法瓶の湯気(『わかれ』瀬戸内寂聴)小池昌代 sympathyの彼岸(『あこがれ』川上未映子)鴻巣友季子 〈創作合評〉春日武彦+清水良典+沼野充義 「死んでいない者」滝口悠生(文學界2015年12月号) 「日暮れの声」水原 涼(文學界2015年12月号) 「異郷の友人」上田岳弘(新潮2015年12月号) |