群像2011年9月号(8月7日発売)
特別定価(税込):950円
いま、ここにしか存在しない恋愛の究極を問う 川上未映子「すべて真夜中の恋人たち」 | |
川上未映子が贈る初めての“恋愛小説”「すべて真夜中の恋人たち」。ただ当たり前のように孤独を生きてきたわたしが、初めて人を好きになった。34歳の夏だった――。『ヘヴン』以来2年ぶりとなる衝撃の長篇450枚を一挙掲載! |
崩壊と構築が同居する怪作 鹿島田真希「来たれ、野球部」後編 | |
野球部のエースで新入生総代の喜多義孝と、幼なじみの宮村奈緒。二人の恋の結末は……?崩壊と構築が同居する、鹿島田真希の怪作「来たれ、野球部」堂々完結! |
待望の新連載! 星野智幸「夜は終わらない」 | |
ある男の死の参考人として警察に呼ばれた一人の女。二度と戻れぬ道を歩き出した玲緒奈の行き着く先は――。『俺俺』で第5回大江健三郎賞を受賞した星野智幸、待望の新連載です。 |
戦後文学を読む 第6弾は石原吉郎 | |
これまで取り上げた作家は野間宏、武田泰淳、椎名麟三、梅崎春生、大岡昇平。大好評企画「戦後文学を読む」第6回は 石原吉郎です。 「沈黙の詩人」の詩3編とエッセイ「ペシミストの勇気について」を再録。8年に及ぶシベリア抑留を経て書かれた、壮絶かつ静謐な言葉たちを、奥泉 光、山城むつみ、川上未映子が新たに読み解きます。 佐藤友哉の連作小説は「凶作合評(後編)」。三十歳を迎え、青春汁の埋蔵量はゼロ。作家に、小説に、変化は訪れるのか? |
〈創作〉すべて真夜中の恋人たち 川上未映子来たれ、野球部(後編) 鹿島田真希〈新連載〉夜は終わらない〔1〕 星野智幸〈特集 戦後文学を読む〔6〕石原吉郎〉〈合評〉「ペシミストの勇気について」「棒をのんだ話」 奥泉 光×山城むつみ×川上未映子〈再録〉「さびしいと いま」「待つ」「泣いてわたる橋」「ペシミストの勇気について」〈小説〉凶作合評(後編) 佐藤友哉〈連載小説〉雲をつかむ話〔8〕 多和田葉子 燃える家〔11〕 田中慎弥 昼田とハッコウ〔19〕 山崎ナオコーラ 未明の闘争〔23〕 保坂和志 〈連載評論〉安部公房を読む〔9〕 苅部 直 〈世界史〉の哲学〔31〕 大澤真幸 | 〈連載〉会社員小説をめぐって〔15〕 伊井直行 現代短歌ノート〔18〕 穂村 弘 「生」の日ばかり〔30〕 秋山 駿 映画時評〔33〕 蓮實重彦 〈随筆〉もうくら 藤野千夜 筆のこと 平田俊子 停電の暗闇と明かり 大森兄弟 あらゆる意味で、車に注意 宇野常寛 〈私のベスト3〉スポーツの名場面 堂場瞬一 放浪の自由律俳人、尾崎放哉の三句 彌榮浩樹 アイスクリームの思い出 石川公彌子 〈書評〉戦争文学が問いかけるもの(『コレクション「戦争と文学」』) 池田雄一 美しくゆがんだ世界(『デカルコマニア』長野まゆみ) 江南亜美子 核を書く(『戦争へ、文学へ』陣野俊史) 都甲幸治 いい女とめくるめく読書(『いい女 vs.いい女』木下古栗) 津村記久子 〈創作合評〉沼野充義+陣野俊史+中島京子 「塔の中の女」間宮 緑(群像2011年8月号) 「残された者たち」小野正嗣(すばる2011年8月号) |