群像2011年5月号(4月7日発売)
定価(税込):920円
危機を迎えたとき人は何を問われるのか 伊坂幸太郎「PK」 | |
あるサッカーの国際試合で、決勝点となるPKはなぜ決まったのか? サッカー日本代表になった幼なじみ二人、妻と息子と暮らす作家、異例の早さで大臣となった政治家……。人には勇気を問われる一瞬がある。今、最も注目されている作家の一人である伊坂幸太郎の作品が、ついに「群像」に登場! |
創作は松浦寿輝、加藤幸子、荻世いをら | |
松浦寿輝の短篇連作がついに完結! 東京の本宅で平岡の頭部が、西伊豆の塔の上で首なし死体が発見された。この「不可能」な殺人は如何にして成し遂げられたのか!? |
第5回 大江健三郎賞発表 | |
2010年に刊行された「文学の言葉」を用いた作品の中から、大江健三郎は果たしてどの作品を選んだのか!? 結果はこちらです。 |
『ドストエフスキー』の出発点が分かる! 富岡幸一郎×山城むつみ | |
七年かけて完結し、各紙誌で熱烈な反応を引き起こしている山城むつみの大著『ドストエフスキー』。本書を貫くキーワード「ラズノグラーシエ」、バフチンの読み直し、ドストエフスキーの聖書体験、最初の妻マリヤの死など、これまでのドストエフスキー論を転回する、富岡幸一郎との白熱の議論をお楽しみ下さい。 |
〈創作〉PK 伊坂幸太郎 不可能 松浦寿輝 ライスカレー少女 加藤幸子 猫の女の子 荻世いをら 〈第5回大江健三郎賞受賞作発表〉小説的思考力のモデル 大江健三郎 〈対談〉『ドストエフスキー』の出発点 富岡幸一郎×山城むつみ 〈東日本大震災 特別寄稿〉 海のかなたより訪れしもの、汝の名は 赤坂憲雄 東日本大震災 高橋克彦 〈評論〉ヘールシャム・モナムール――カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』を暗がりで読む 加藤典洋 〈連載小説〉雲をつかむ話〔5〕 多和田葉子 燃える家〔7〕 田中慎弥 昼田とハッコウ〔15〕 山崎ナオコーラ 日本文学盛衰史 戦後文学篇〔17〕 高橋源一郎 未明の闘争〔19〕 保坂和志 〈連載評論〉東と西――横光利一の旅愁 最終回 関川夏央 安部公房を読む〔5〕 苅部 直 孤独の発明〔17〕 三浦雅士 〈世界史〉の哲学〔27〕 大澤真幸 | 〈連載〉会社員小説をめぐって〔11〕 伊井直行 現代短歌ノート〔14〕 穂村 弘 「生」の日ばかり〔26〕 秋山 駿 映画時評〔29〕 蓮實重彦 〈随筆〉アポロン忌 中沢けい 老婆の災難 松家仁之 標本と遺骨 藤原智美 花の便りが届くたび 内澤旬子 〈私のベスト3〉好きな女性の仕草 道尾秀介 東京暮らしでよく乗る自転車 羽田圭介 美味なる食事 千早 茜 〈書評〉アジアとの交歓、十の世界(『トモスイ』高樹のぶ子) 蜂飼 耳 存在の家としての物語(『人質の朗読会』小川洋子) 永岡杜人 理想郷の「愛」という矛盾(『ポリティコン』桐野夏生) 青山七恵 地球の裏側への細長い入口(『ラテンアメリカ十大小説』木村榮一) 福永 信 愛のようなもの(『愛についての感じ』海猫沢めろん) 生田紗代 〈創作合評〉島田雅彦+安藤礼二+田中弥生 「本屋大将」木下古栗(群像2011年4月号) 「アマリリスの家」朝比奈あすか(すばる2011年4月号) 「ボブ・ディラン・グレーテスト・ヒット第三集」宮沢章夫(新潮2011年4月号) |