群像2011年1月号(12月7日発売)
定価(税込):920円
芥川賞受賞後第1作! | |
2009年に芥川賞を受賞した磯﨑憲一郎の小説がついに登場。工場で働くその男は、血の繋がりがないのに私にそっくりだった。青年の日々の労働は、チョコレートのめくるめく世界史へ接続する――。一挙掲載200枚をご堪能下さい! |
多和田葉子待望の新連載小説 | |
「群像」では『変身のためのオピウム』以来10年ぶりとなる、多和田葉子の連載小説が始まります! 毎朝、雲日記をつける女性作家。たなびく雲を見つめていると、過去に出会った「犯人」たちを思い出す……雲に導かれる記憶の旅。 |
新連載評論苅部直 | |
実験的、モダン、シュール……世界中に衝撃を与え続けた安部公房の作品を、気鋭の政治学者である苅部直はどう読み解くのか? 第1回のキーワードは「夢の不安」です。 |
大好評「戦後文学を読む」 | |
これまで取り上げた作家は野間宏、武田泰淳、椎名麟三、梅崎春生。大好評企画「戦後文学を読む」第5回は大岡昇平です。合評には奥泉光、岡田利規、青山七恵が登場! 中村光夫、本多秋五、三島由紀夫による1950年の創作合評とぜひ読み比べてみて下さい。佐藤友哉の連作小説は戦後文学をしばし離れ、史上最大の問題に直面。前作が創作合評に取り上げられて、罹った病の正体は――? |
「世界を呑み込む文学」 | |
キルギスや中国を取材し、大作『黄金の夢の歌』を書き下ろした津島佑子が、ロシア文学の研究者である沼野充義と語り合います。『黄金の夢の歌』は、「あなた」と呼ばれる女性が、キルギスの英雄叙事詩「マナス」に導かれるように中央アジアを旅する作品。未知なる地域「中央アジア」と、そこに根づく文学についての興味深い対談をぜひお読み下さい! |
〈新連載小説〉雲をつかむ話〔1〕 多和田葉子〈新連載評論〉安部公房を読む〔1〕 苅部 直 〈創作〉〈創作〉赤の他人の瓜二つ 磯﨑憲一郎〈対談〉2117年、「階層化社会」日本と「不死」の行方 村上 龍×妙木浩之世界を呑み込む文学 津島佑子×沼野充義〈特集〉戦後文学を読む〔5〕大岡昇平〈合評〉「野火」「武蔵野夫人」 〈再録〉 第42回「創作合評」〈武蔵野夫人〉 中村光夫×本多秋五×三島由紀夫 〈小説〉 凶作合評(前編) 佐藤友哉 〈シンポジウム〉海外文学最前線 ジョン・フリーマン(『GRANTA』)デボラ・トリースマン(『THE NEW YORKER』)他 〈連載小説〉裂 最終回 花村萬月 燃える家〔3〕 田中慎弥 昼田とハッコウ〔11〕 山崎ナオコーラ 日本文学盛衰史 戦後文学篇〔14〕 高橋源一郎 未明の闘争〔15〕 保坂和志 〈連載評論〉孤独の発明〔13〕 三浦雅士 村上春樹の短編を英語で読む〔17〕 加藤典洋 〈世界史〉の哲学〔23〕 大澤真幸東と西 | 〈連載〉会社員小説をめぐって〔7〕 伊井直行 現代短歌ノート〔10〕 穂村 弘 「生」の日ばかり〔22〕 秋山 駿 映画時評〔25〕 蓮實重彦 〈随筆〉一枚の写真 津村節子 真面目をやめようかと 中村文則 滅亡からはじまる 安藤礼二 むしゃくしゃしてやった 窪 美澄 〈私のベスト3〉子供のころ、嫌いだった遊び 村田沙耶香 おいしそうなたべものたち 朝吹真理子 オーソドックス銭湯ベスト3 戌井昭人 〈書評〉太宰治の霊(『どつぼ超然』町田 康) 都甲幸治 思い出のかけら(『タイニーストーリーズ』山田詠美) 綿矢りさ 森と浦の重なる場所へ(『夜よりも大きい』小野正嗣) 鴻巣友季子 批評の食人鬼(カニバル)(『神的批評』大澤信亮) 武田将明 〈創作合評〉藤沢 周+小池昌代+山城むつみ 「テンガロンズ」栗田有起(群像2010年12月号) 「いい女vs.いい女」木下古栗(群像2010年12月号) 「ノミの横ばい」戌井昭人(文學界2010年12月号) |