群像2012年9月号(8月7日発売)
定価(税込):950円
連載評論スタート 原 武史「皇后考」 | |
『滝山コミューン一九七四』で第30回講談社ノンフィクション賞を受賞した原武史の新連載「皇后考」がスタート! 近代天皇制の裏では何が進行していたのか? 皇后から天皇像を浮き彫りにする、画期的論考です。 |
舞城王太郎の最新作! 「私はあなたの瞳の林檎」 | |
“ぼくは林檎が大好き”だけど、その恋心はどこか変。芥川賞候補作『短篇五芒星』に続いて舞城王太郎が描く、不思議にリアルな超・純愛小説。 |
中篇160枚 海猫沢めろん「モネと冥王星」 | |
『愛についての感じ』で話題の新鋭、海猫沢めろんの中篇「モネと冥王星」を掲載。明日死ぬとしたらどうする? 瀬戸内海の小さな島で母と暮らす少女モネが刻む日々。 |
記念特別講演 アントワーヌ・コンパニョン、蓮實重彦 | |
日本フランス語フランス文学会50周年記念特別講演から、講演録を2点掲載。文学の価値を現代社会の状況から示す、アントワーヌ・コンパニョン「文学は割に合う」。そして、フランス文学の金字塔ともいうべき作品の全く新しい側面を指摘する、蓮實重彦「フローベールの『ボヴァリー夫人』――フィクションのテクスト的現実について」。必読です。 |
特集「文学と、たかが恋愛されど恋愛」 野崎歓×青山七恵×綿矢りさ | |
『風と共に去りぬ』のレットとアシュレーは実は似たもの同士? 女性の恐ろしいまでの愛情を描いた『アベラールとエロイーズ 愛の往復書簡』とは一体どんな作品? 文学における恋愛の妙味、醍醐味を、野崎歓、青山七恵、綿矢りさが語り合います。 世界のさまざまな恋愛文学を、各地域のプロフェッショナルが明らかにするコラム「世界文学と恋愛」! 秋草俊一郎(ロシア)、閻小妹(中国)、久野量一(南米)、田丸公美子(イタリア)、シリン・ネザマフィ(イラン)、山崎まどか(英米)によるコラムには、驚きと発見が詰まっています。 |
〈新・連載評論〉皇后考 原武史〈創作〉私はあなたの瞳の林檎 舞城王太郎モネと冥王星 海猫沢めろんばちあたり 大島孝雄〈特集 文学と、たかが恋愛されど恋愛〉〈鼎談〉野崎歓×青山七恵×綿矢りさ〈コラム〉世界文学と恋愛恋愛できない男たち 秋草俊一郎(ロシア)才子佳人小説にみる女性同士の恋愛 閻小妹(中国)記録に残らない移動の跡 久野量一(南米)“聖女”と“性女”のはざまで 田丸公美子(イタリア)ペルシャの詩と恋 シリン・ネザマフィ(イラン)育む愛と初恋と 山崎まどか(英米)〈講演録〉文学は割に合う アントワーヌ・コンパニョン 中地義和・訳フローベールの『ボヴァリー夫人』――フィクションのテクスト的現実について 蓮實重彦〈短期集中連載 3/4回〉三姉妹 福永 信〈連作短篇〉〔5〕W.C. 長野まゆみ〈連載小説〉屋根屋〔2〕 村田喜代子 地上生活者 第五部 邂逅と思索〔7〕 李 恢成 晩年様式集(イン・レイト・スタイル)〔8〕 大江健三郎 夜は終わらない〔13〕 星野智幸 燃える家〔23〕 田中慎弥 未明の闘争〔35〕 保坂和志 | 〈連載評論〉フランス文学と愛〔8〕 野崎 歓 〈世界史〉の哲学〔42〕 大澤真幸 〈連載〉現代短歌ノート〔30〕 穂村 弘 「生」の日ばかり〔42〕 秋山 駿 映画時評〔45〕 蓮實重彦 〈随筆〉喪――Marseille 吉増剛造 シヴォレー・インパラの真実 片岡義男 通りすぎる人たち 彩瀬まる 母のウィンク 吉村 司 〈私のベスト3〉日本の外の日本文学 都甲幸治 いまは思い出だけの人になって 藤崎和男 もらうと嬉しいおまけ 橋口いくよ 〈書評〉世界の理不尽に立ち向かうモラルの書(『短篇五芒星』舞城王太郎) 中条省平 女たちの「血涙に満ちた道」(『烈しい生と美しい死を』瀬戸内寂聴) 稲葉真弓 終わりなき移動(『父、断章』辻原 登) 塚本昌則 時間、記憶、メディア(『わたしがいなかった街で』柴崎友香) 大澤 聡 〈創作合評〉清水良典+円城 塔+柴崎友香 「人生ゲーム」綿矢りさ(群像2012年8月号) 「さしあたってとりあえず寂しげ」佐飛通俊(群像2012年8月号) 「西暦二〇一一」松波太郎(文學界2012年8月号) |