群像2012年8月号(7月6日発売)
定価(税込):950円
新連載「屋根屋」村田喜代子 短篇「人生ゲーム」綿矢りさ | |
村田喜代子の連載「屋根屋」がスタート! 雨漏りを直すため家に通うようになった“屋根屋”と、専業主婦の“私”の交流を描く。 綿矢りさの短篇「人生ゲーム」が登場。遊びだと思っていた人生ゲームの予言が、三人の幼なじみの運命を翻弄していく・・・・・・。 |
中篇二本立て 三輪太郎 佐飛通俊 | |
三輪太郎の中篇「オオクニヌシたち」。政治家の息子であるにもかかわらず、出雲大社の祭神・オオクニヌシに興味を惹かれ、歴史研究の道を歩みだした潔。大学教員となった彼の前に、優秀で魅力的な女子学生・千津が現れた――。 佐飛通俊の「さしあたってとりあえず寂しげ」。一流大学を出たけれど派遣社員になった菜子は、会社に馴染めず恋人もおらず“寂しげ”だ。ある日、クリーニング店で働きながら夢を追う青年と出会うが・・・・・・。 |
特別企画 阿部和重『クエーサーと13番目の柱』を読む | |
『ピストルズ』以来2年ぶりの長篇小説となる、阿部和重『クエーサーと13番目の柱』刊行記念企画。佐々木 敦の評論「DAYDREAM BELIEVER」と、『私のいない高校』で三島由紀夫賞を受賞し、いま最注目の青木淳悟によるオマージュ短篇「MEDSYS(マルチエンディングシステム)の別解」を掲載! |
『嵐のピクニック』刊行記念インタビュー 本谷有希子 | |
奇想がはじけ飛ぶ13本の短篇からなる新刊『嵐のピクニック』を発表した本谷有希子に、女性作家に関する連作評論が話題を呼んだ田中弥生がインタビュー。著者が初めてショートショートに挑んだ本作。個性あふれる短篇たちの創作の秘密に迫ります。 |
特集「個人的な詩集」 伊藤比呂美、堀江敏幸、町田 康、松浦寿輝、三浦雅士 | |
5人の作家があるテーマに沿って数篇の詩を選び、作り上げたアンソロジー「個人的な詩集」。伊藤比呂美「『まじない』から『語り』まで」、堀江敏幸「それと わかる」、町田 康「崩落の詩」、松浦寿輝「青の変奏」、三浦雅士「死者の華やぎ」。古今東西の名詩たちと、編者による解説をお楽しみ下さい。 |
〈新連載〉屋根屋 村田喜代子〈短篇〉人生ゲーム 綿矢りさ〈中篇〉オオクニヌシたち 三輪太郎さしあたってとりあえず寂しげ 佐飛通俊〈特集 個人的な詩集〉「まじない」から「語り」まで 伊藤比呂美・編それと わかる 堀江敏幸・編崩落の詩 町田 康・編青の変奏 松浦寿輝・編死者の華やぎ 三浦雅士・編〈特別企画 阿部和重『クエーサーと13番目の柱』を読む〉〈評論〉DAYDREAM BELIEVER 佐々木 敦〈オマージュ短篇〉MEDSYS(マルチエンディングシステム)の別解 青木淳悟〈インタビュー〉嵐の短篇13本ノックを終えて 本谷有希子 聞き手・田中弥生〈短期集中連載 2/4回〉三姉妹 福永 信〈連作短篇〉〔4〕+-(加減) 長野まゆみ〈連作評論〉〔2〕折口信夫の言語 安藤礼二〈連載小説〉地上生活者 第五部 邂逅と思索〔6〕 李恢成 晩年様式集(イン・レイト・スタイル)〔7〕 大江健三郎 夜は終わらない〔12〕 星野智幸 燃える家〔22〕 田中慎弥 未明の闘争〔34〕 保坂和志 | 〈連載評論〉フランス文学と愛〔7〕 野崎 歓 〈世界史〉の哲学〔41〕 大澤真幸 〈連載〉現代短歌ノート〔29〕 穂村 弘 「生」の日ばかり〔41〕 秋山 駿 映画時評〔44〕 蓮實重彦 〈随筆〉巫女としてのK 三木 卓 四十四年前の「君」へ 鹿島 茂 高校再訪 大島真寿美 プシキャットという男 中村和恵 〈私のベスト3〉もう一度書きたいあのテーマ 津村記久子 壊れゆく船 宮下奈都 雨、三つ 由井鮎彦 〈書評〉ポストモダンの掌篇集(『嵐のピクニック』本谷有希子) 筒井康隆 思い出を弔う場所(『最果てアーケード』小川洋子) 間宮 緑 美味しいものとゆったりした時間(『チマチマ記』長野まゆみ) 藤野千夜 心のなかの光と闇(『七夜物語』川上弘美) 松永美穂 世界で一つの剣筋で書かれた小説(『武曲』藤沢 周) 羽田圭介 〈創作合評〉清水良典+円城 塔+柴崎友香 「朝がある」柴 幸男(群像2012年7月号) 「文字の消息」澤西祐典(すばる2012年7月号) 「もし、世界がうすいピンクいろだったら」墨谷 渉(群像2012年7月号) |